●「Data Rescue」、「Drive Genius」はProsoft Engineering, Inc(米国)の登録商標です。
「Data Rescue」、「Drive Genius」の著作権はProsoft Engineering, Inc(米国)が有してます。
「Data Rescue」日本語版、「Drive Genius」日本語版の著作権はファンクション株式会社が有してます。
●製品の仕様およびパッケージ内容は、予告なく変更することがありますので、ご了承ください。
開発元の製品仕様の変更により、本バージョンから日本語版のData Rescueの製品仕様も従来より大きく変更となります。
基本的には正規化コード1つで1台のドライブの復旧が可能となり、最大3台のドライブまでの復旧が行えます。
復旧するファイルのボリュームにより、価格が変わる仕組みになっており、1回の復旧の場合は今までのプログラムの販売価格よりお安くなり、お客様のニーズに合った使用が出来ますので、お客様がデータを紛失してしまった時などの必要時に是非ご利用ください。
「リカバリードライブを作成」はmacOS用の機能で、メインドライブから安全にファイルを復旧するためのブート可能ディスク(起動ディスクとも呼ばれます)を作成できます。
Data Rescueをご利用いただき、ありがとうございます。
弊社が開発したData Rescueは、クラッシュまたは破損したハードドライブあるいはリムーバブルメディアからファイルやフォルダを復旧できる、使いやすいユーティリティです。復旧したデータは、元のディスクはそのままの状態で、別のメディアに保存されます。
当社WebサイトのダウンロードセクションMac版は(https://www.function-fc.com/datarescue6-1.html)、Windows版は(https://www.function-fc.com/datarescuepc6-1.html)からいつでもこのソフトウェアの最新バージョンをダウンロードできます。既にData Rescueのコピーをインストールしており、インターネット接続が有効であれば、Data Rescueの更新を入手できる場合、プログラム起動時に通知が表示されます。最新バージョンのData Rescueをインストールしていない場合は、上記のURLからダウンロードしてください。
登録ユーザーはメールで当社の技術サポートを無料でご利用になれます。
Webサイト: https://function-fc.com/prosoft-support.html
アプリケーション要件:
*このドライブには、復旧したファイルを保存するのに必要なサイズに加えて、スキャンするドライブまたはボリュームのサイズの2%の空きスペースが必要です。
Data Rescueは、さまざまな状況で使用できるように設計されています。具体的には、以下のようなメディアで利用できます。
Data Rescueの一時作業領域およびデータ復旧のための領域として、別のデバイスにディスクスペースが必要なことに注意してください。復旧するドライブに変更を加えないようにするため、復旧するドライブとは別のドライブが必要になります。Data Rescueを使用すると、さまざまな状況で大切なデータを安全に復旧することができます。破損したドライブは安定していないので、Data Rescueでは同じドライブにファイルを保存することはできません。あるいは、破損したドライブを「修復」することもできません(修復を試みると、さらに破損が進行したり、データが失われる危険性があるためです)。
このセクションでは、Data Rescueを使用する前に知っておくと便利な、データ復旧の確率を高めるヒントを示します。
ハードドライブへの書き込みを行わないようにします。
データが失われていることに気づいたら、ただちに使用している全てのプログラムを終了させて、コンピュータの電源を切ります。ハードドライブへの書き込みを続けると、復旧しようとしているデータが上書きされてしまうことがあります。例えば、新規文書の作成、インターネットのブラウジング、ディスク修復ユーティリティによるドライブの修復などは行わないでください。
状況を判断します。
データ復旧のシナリオは1つとして同じものはなく、データの復旧にはさまざまアプローチが必要となります。「Data Rescueのインストールと起動」を読み、現在の状況でデータを復旧するための最適な方法を判断してください。
データを復旧し、Data Rescueの記憶領域を確保するために、適切な空きスペースのある別のハードドライブが必要です。
コンピュータに別の内蔵ハードドライブがある場合や、コンピュータに外付けのUSB/FireWireハードドライブが接続されている場合は、そのドライブを使用することができます。復旧するデータを保持するのに必要なサイズに加えて、スキャンするボリュームまたはディスクのサイズの2%の空きスペースが必要です。例えば、不良ハードドライブから25GBのデータを復旧する必要がある場合、復旧されたファイル用に25GB以上、そして記憶領域として0.5GBの空きスペースが必要になります。復旧されたファイル用に、元のドライブでのサイズよりも大きなスペースが必要になる場合があります。
交換用のハードドライブの入手を検討します。
復旧できる別のハードドライブがない場合は、新しいハードドライブの入手を検討してください。ハードドライブに物理的な障害がある場合、データを保持するために交換用のハードドライブが必要になります。新しいハードドライブがあると、すぐに復旧するのに役立つほか、復旧が完了した後にバックアップ用のハードドライブとして使用することもできます。
Data Rescueでは、ドライブに書き込みを行ってデータを破損することがないよう、慎重に処理を行っていますが、ドライブにある種のハードウェア障害があると、ドライブを使い続けるだけでメディアやデータの破損がさらに進んでしまうことがあります。
このようなハードウェア障害の例として、ディスクヘッドの故障があります。ディスクヘッドが故障していると、ドライブを使い続けることでメディアに傷がつき、データがさらに失われる危険性があります。このようなハードウェア障害が生じているかを判断するための手がかりとして、ドライブから異常な機械音がしないかを確認してください。ディスクに非常に重要なデータが保存されており、このようなハードウェア障害が疑われる場合は、クリーンルームを備えたドライブ復旧サービス専門業者にドライブの復旧を依頼してください。
専門業者による復旧サービスは、数十万円単位の多額の費用がかかることがあります。ハードウェア障害が疑われるが、専門業者によるサービスを依頼する費用は支払えない場合、まず障害が発生しているドライブのクローンを別のドライブに作成し、そのクローンに対して復旧作業を行うことで、さらに破損が進む危険性を最小限に抑えることができます。
Data Rescueのドライブのリストにハードドライブが表示されない場合は、以下のチェックリストを確認してください。
外付けドライブの場合:
内蔵ドライブの場合:
以上を確認してもハードドライブがData Rescueに表示されない場合や、ハードドライブからカチカチと音がする場合は、ハードウェアに問題があるためにコンピュータでドライブを認識できない可能性があります。このような場合、弊社サポートで、ハードドライブからのデータの復旧サービスをご紹介できます。
ソフトウェアのサポート:
https://function-fc.com/prosoft-support.html
この章では、Data Rescueのインストールと起動の基本的な手順を説明します。Data Rescueを初めてご利用の場合は、この章をよくお読みください。
ディスクにData Rescueをインストールする場合は、ファイルの復旧を行うディスクにはインストールしないでください。起動ドライブとして通常使用しているディスクからファイルを復旧する場合は、Data Rescueのリカバリードライブ(MACのみ)から起動するか、または別の起動ドライブを用意して、そのドライブにData Rescueをインストールする必要があります。Data Rescueは、復旧先のディスク、または記憶領域のディスクにインストールして、そこから実行することができます。起動ディスクにインストールしたり、起動ディスクから実行する必要はありません。
注意:Data Rescueを、ファイルの復旧を行うボリュームにインストールまたはコピーしないでください。あるいは、ファイルの復旧を行うボリュームをその他いかなる方法でも変更しないでください。そのボリュームからファイルを復旧できる確率が低くなるおそれがあります。
Data Rescueでは、スキャンファイルや復旧したファイルの保存用の安全な場所が必要になります。性能面を考慮し、外付けのフォーマットしたてのハードドライブを接続するか、または別の内蔵ドライブを使用することをお勧めします。このドライブには、破損したハードドライブから復旧する全てのファイル、およびData Rescueの一時記憶用ファイルを格納できるだけの十分な容量が必要です。
ネットワークドライブや、USB 1/2のドライブなど、低速なドライブを使用すると、Data Rescueの性能が大きく低下しますので、このようなドライブは一時記憶用として使用しないでください。
一時記憶領域について
一時記憶領域は、スキャン中に見つかった永続的な情報を保存するために使用される、ドライブ、またはドライブ上のフォルダです。
記憶領域の選択
Data Rescueでは、十分な空きスペースが残っていない場合を除き、記憶領域が自動的に選択されます。
スキャンタスクの選択時に、現在の記憶領域が有効かどうかが判断されます。有効でない場合は、新しい記憶領域を選択する必要があります。その場合は、「一時記憶領域」ウィンドウが表示されます。このウィンドウで、選択できる全ての記憶領域がリストとして表示されます。
有効な記憶領域と無効な記憶領域
全ての場所を記憶領域として使用できるわけではありません。記憶領域は、以下の条件を満たしている必要があります。
Data Rescueのアイコンをダブルクリックして、アプリケーションを起動します。Data Rescueを初めて実行する場合、認証ウィンドウが表示される場合があります。このウィンドウで、Data Rescueが特別な権限でドライブにアクセスすることを許可します。管理者ユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。システムに1人しかユーザーがいない場合は、管理者ユーザーである可能性が高いので、そのユーザーの名前とパスワードを使用できます。コンピュータの管理者パスワードを持っていない場合は、システム管理者にログインのサポートを依頼してください。
Data Rescueが起動した後、「ようこそ」画面が表示されます。
ファイルの復旧を開始する: ドライブのスキャンを開始する場合は、このオプションを選択します。Data Rescueを初めて使用するほとんどのユーザーは、このオプションを選択します。
前のスキャン結果を表示: スキャンを過去に実行している場合、このオプションを選択すると、スキャン結果が表示され、復旧できるファイルを確認できます。スキャンした元のドライブがコンピュータに接続されていることを確認してください。
クローン
リカバリードライブを作成: macOSでのみ利用できます(通常のmacデスクトップ環境で起動した場合)。詳しくは、「リカバリードライブを作成」を参照してください。
最初のステップは、ファイルが失われているドライブの選択です。このステップでは、Data Rescueがシステムで認識できる全てのディスクドライブのリストが表示されます。
Data Rescueは、全てのディスクドライブおよびボリュームのリストを2つのレベルで表示します。1つ目のレベルには、ドライブ全体のハードウェア名が表示されます(ハードドライブのメーカーまたはモデルが含まれる場合があります)。これを選択すると、ドライブ全体の全てのパーティションがスキャンされます。2つ目のレベルには、ドライブに属するパーティションが表示されます。ほとんどの場合は、まずパーティションを選択します(パーティションがある場合)。
以下に、状況に応じた選択の基準を示します。
以下の場合、ドライブ名を選択します。
以下の場合、パーティション名を選択します。
スキャンへファイルを追加:「ファイル」メニューからこのコマンドを選択すると、スキャン元のリストにファイルを追加し、ファイルに含まれているデータを追加でスキャンすることができます。この機能は、特に、マウントできない破損したディスクイメージから復旧する場合に役立ちます。
スキャンにファイルを追加するには:
ファイルがスキャン元のリストに追加された後、標準的な手順に従ってファイルをスキャンできます。
2つ目のステップでは、ボリュームまたはハードドライブに対して実行するスキャンタスクを選択します。このステップでは、ボリュームまたはハードドライブをスキャンするか、クローンを作成するかを選択できます。
タスクを選択するには:
Data Rescueでは、ハードドライブのデータを探すのに役立つさまざまな機能が用意されています。それぞれのスキャン方法は、さまざまな状況での復旧に役立つよう設計されています。詳しくは、「タスク」のセクションを参照してください。
3つ目のステップでは、復旧するファイルとフォルダをマークします。フォルダをマークすると、そのフォルダ内の全てのファイルとフォルダが自動的にマークされます。
Data Rescueは、ファイルを「見つかったファイル」と「再構築ファイル」の2つの異なるフォルダに整理します。Data Rescueによって見つかったファイルは、使用するスキャン方法に応じて整理されます。
「見つかったファイル」は、クイックスキャンまたはディープスキャンを使用した場合に結果ウィンドウに表示されます。「見つかったファイル」には、検出された全てのファイルシステムの全てのファイルが、元のディレクトリ構造およびファイル名とともに表示されます。オペレーティングシステムを起動できなかったドライブから復旧する場合や、外付けドライブをマウントできない場合、「見つかったファイル」の結果でファイルを探します。
「再構築ファイル」は、ディープスキャンを使用した場合に結果ウィンドウに表示されます。「再構築ファイル」の結果では、見つかったファイルがカテゴリとファイルタイプによって整理されます。これらの結果では、元のディレクトリ構造は維持されません。また、ファイルのパターンによって検出されたものであるため、通常は元のファイル名も表示されません。誤って再フォーマットしてしまったハードドライブから復旧する場合や、誤って削除してしまったファイルがある場合、「再構築ファイル」の結果でファイルを探します。
一般的に、特にディープスキャンの場合、「見つかったファイル」と「再構築ファイル」の全てのファイルを選択して復旧することはお勧めしません。必要なファイルとフォルダのみを選択して復旧することをお勧めします。例えば、ディープスキャンでは、通常、復旧しても役に立たないオペレーティングシステム固有のファイルやフォルダが大量に含まれているので、復旧時に時間やスペースが余分に必要になるだけです。必要なファイルを参照するか、検索機能を使って探すことができます。
また、「見つかったファイル」から多くのファイルを復旧する場合、少数の重要なファイルをまず復旧し、それらのファイルが正しく開けることを確認してから、リストにある残りのファイルを復旧することをお勧めします。
Data Rescueでは、ファイルを復旧する前に、一部のファイルタイプのプレビューを行うことができます。プレビューすると、別のハードドライブに転送する前に、ファイルを適切に復旧できるかを確認することができます。Data Rescueのプレビュー機能は、macOSではクイックルックを使用します。クイックルックはFinderと同じプレビュー機能を備えているので、.doc、.pdf、.mp3、.jpgなどの主要なファイルタイプをData Rescueでプレビューできます。Windowsでは、基本的な画像とテキストのみをプレビューできます。
Data Rescueでファイルをプレビューするには:
検索機能を使用すると、結果をすばやくフィルタリングして、最も重要なファイルを見つけることができます。結果をフィルタリングして、特定のファイル名や拡張子をすばやく見つける場合などに検索機能を使用できます。ファイルは、ファイル名、拡張子、サイズ、変更した日付でフィルタリングできます。フィルタリングすると、スキャン結果が更新され、指定した拡張子や、ファイル名に含まれる文字列に一致するファイルが表示されます。検索機能では、ファイルのコンテンツに含まれているキーワードを検索することはできません。
検索機能を使用するには:
検索結果を参照した後、「戻る」ボタンをクリックすると、全てのスキャン結果に戻ることができます。検索結果で復旧対象としてマークされたファイルは、スキャン結果に戻っても復旧対象としてマークされたままになります。
ファイルをプレビューしながら、復旧するファイルのマークを行うことができます。各ファイルを個別に復旧することも、複数のファイルをマークし、「復旧」ボタンを押して一括でファイルを復旧することもできます。スキャンが完了した後、大量のファイルを復旧する前に、少数の重要なファイルのみをまず復旧し、データが正しく含まれていることを確認することをお勧めします。適切なアロケーションブロックレイアウトが選択されていない場合があります(詳しくは「アロケーションブロックレイアウト」のセクションを参照)。
スキャン結果内でチェックボックスを使用して、復旧対象のファイルを個別にマークすることができます。これにより、1回の処理で復旧する複数のファイルをスキャン結果で選択できます。ハードドライブから結果として取得された全てのファイルを復旧する場合は、「見つかったファイル」と「再構築ファイル」のルート選択をマークすることができます。ただし、通常は、時間とハードドライブのスペースを節約するため、復旧したい特定のファイルおよびフォルダを選択することをお勧めします。
チェックボックスを使用してファイルを復旧するには:
「リカバリードライブを作成」はmacOS用の機能で、メインドライブから安全にファイルを復旧するためのブート可能ディスク(起動ディスクとも呼ばれます)を作成できます。
開始する前に、以下を用意してください。
警告:選択したドライブは消去されますのでご注意ください。
リカバリードライブを作成するには:
ドライブが作成されたら、以下の手順に従って、そのドライブから起動してData Rescueを使用できます。
リカバリードライブから起動するには:
以下の場合にクイックスキャンを選択します。
クイックスキャンは最も高速な方法であり、ボリュームをマウントできない場合でも既存のディレクトリ構造を検出することができます。このスキャンでは、元のフォルダ階層およびファイル名とともにファイルが検出されます。ハードドライブでボリュームが検出された場合は、最初にこのスキャン方法を試してください。
クイックスキャンは、ボリュームに対してのみ使用できます。スキャンするハードドライブを選択している場合、クイックスキャンでは、そのハードドライブで最初に見つかったボリュームを検索し、そのボリュームのディレクトリ構造を再構築します。
通常、クイックスキャンは数分で完了しますが、長い場合は結果の取得に数時間かかることがあります。ハードドライブに不良ブロックがあるとスキャン処理の速度が低下しますが、不良ブロックの処理が終わると元の処理速度に戻ります。
以下の場合にディープスキャンを選択します。
ディープスキャンは、可能な限り多くの結果を返す、包括的なスキャン方法です。ディープスキャンでは、次の2段階でスキャンが行われます。1)ハードドライブの既存のディレクトリ構造が検出されます。2)ハードドライブ全体でファイルのパターンがスキャンされて、認識されたファイルの生データが再構築されます。
ディープスキャンの第1段階では、クイックスキャンと同様に既存のディレクトリ構造が検出されますが、複数のボリュームを持つハードドライブをスキャンする場合に、複数のディレクトリ構造を検出できます。これにより、見つかった各ボリュームから、元のディレクトリ構造およびファイル名とともに結果が返されます。
ディープスキャンの第2段階では、ファイルのパターンに基づき、ファイルがないかハードドライブ全体が検索されます。Data Rescueでは、ファイルの生データに基づき、150を超える主要なファイルタイプを検出できます。これらのファイルはファイル設計に基づき再構築されたものなので、検出されたファイルの元のディレクトリ構造やファイル名は返されません。これらのファイルには、「再構築ファイル」フォルダで一般的なファイル名が付けられ、カテゴリによって整理されます。
ディープスキャンの実行には、通常、1GBあたり最大3分ほどかかります。大容量のハードドライブでは、スキャンの完了まで数時間かかることがあります。ハードドライブに不良ブロックなどの物理的な問題があるとスキャン処理にさらに時間がかかりますが、不良ブロックの処理が終わると元の処理速度に戻ります。スキャンが終了するまでお待ちください。
以下の場合にクローン機能を選択します。
【ご注意】
MacOS10.13以降からDataRescueは起動ドライブにアクセスすることができなくなりました。
MacOS10.13以降で起動ドライブをクローンする場合は、リカバリードライブを作成してクローン機能を使用する必要があります。
Data Rescueのクローン機能の目的は、ドライブまたはボリュームを別のドライブまたはボリュームにコピーして、そのコピーをスキャンできるようにすることです。これにより、元のハードドライブの破損の進行を抑えることができます。クローンを作成することで、元のハードドライブを使用することなく、保存したデータを後でスキャンできます。通常、Data Rescueでスキャンしてファイルを復旧するのにクローンは必要ありません。クローン機能は、クローン元からクローン作成先に全てのデータを転送し、可能な限り同一のコピーを作ることを目的としています。クローン元にディスクのエラーがあると、エラーによって読み取りレートが非常に遅くなり、完全に同一のコピーを作成できないことがあります。このような場合、一定時間内に可能な限り多くのクローン元のデータをクローン作成先に転送することを目指します。
クローン機能を使用するには、元のハードドライブの容量と同じかそれ以上の容量を持つ、別のハードドライブが必要です。クローン機能では、ハードドライブから別のハードドライブまたはディスクイメージに、シングルパス方式でコピーが行われます。クローンとして作成されるハードドライブの論理状態は、元のハードドライブと同じになります。つまり、元のハードドライブをマウントまたは起動できない場合、クローンとして作成されたドライブでもマウントまたは起動で同じ問題が生じます。クローンの目的は、元のハードドライブで発生している読み取りレートの低下やハードウェア障害を回避することにあります。
元のハードドライブにハードウェアの問題があると思われる場合は、まだ動作しているうちにまずクローンを作成して、ソースドライブをできるだけ使用しなくて済むようにすることを強くお勧めします。元のハードドライブのクローンを作成したら、そのドライブは保管しておき、クローンのハードドライブに対して復旧オプションを実行できます。
ハードドライブのクローンを作成するには:
デバイスレベルでクローンを作成すると、ハードドライブ全体のパーティションマップが別のハードドライブにコピーされます。ハードドライブに複数のパーティションがある場合、それらのパーティションも作成先にクローンとして作成されます。ハードドライブ全体ではなく、ボリュームを選択してクローンを作成することもできます。ただし、この方法は、弊社の技術サポートから指示された場合、またはディスクのパーティションとボリュームについての知識と経験をお持ちの場合にのみ使用してください。
警告: クローン処理を実行すると、クローン作成先の内容が上書きされます。クローン作成先のハードドライブの内容のバックアップをとるか、または空のハードドライブを使用してください。誤ったドライブやボリュームに書き込むことがないよう、慎重にクローン作成先を選択してください。
クローンをディスクイメージとして作成するには:
ディスクイメージとしてクローンを作成すると、ハードドライブの全ての内容を単一のファイルに保存できます。利用可能なハードドライブのスペースがあるが、別のハードドライブの内容を消去したくないときにこの方法を使用できます。後でこのディスクイメージを開き、元のハードドライブをシミュレートし、スキャンを行って、ファイルを復旧できます。
「方法」設定は、クローン作成について特別なニーズのある上級者向けです。ほとんどのユーザーにとって、そしてほとんどの状況で、デフォルトのクローン作成方法が適しています。
ストレート: ソースメディアの先頭から開始し、先頭から末尾まで順番に情報のバッファを宛先のメディアにコピーする単純な方法です。読み取りエラーが発生した場合でも、アルゴリズムはそのまま順番に読み取りを続けます。ハードドライブの先頭付近にエラー領域があると、あまりデータがコピーされない状態でこの領域の処理に多くの時間がかかる場合があります。
リバース: この方法はストレートコピーとよく似ていますが、メディアの先頭から末尾に向かってコピーするのではなく、末尾から先頭に向かってコピーを行います。先ほどのようにメディアの先頭にエラーがある場合、この方法を使用することで、問題のある領域に行き当たる前にほとんどのデータのクローンを作成することができます。
バイセクト: この方法では、クローン処理中に見つかったエラーに応じて処理内容が異なります。まず先頭から、エラーが発生するまでクローンが作成されます。エラーが検出されたら、残りのクローン作成領域が半分に分割され、残りのスペースの後半からクローン処理が継続されます。後半部分のクローンが作成されたら、前半部分に戻ってクローンが作成されます。ハードドライブでエラーが見つかるたびに、この処理が繰り返されます。
セグメント: これは、デフォルトのクローン作成方法で、バイセクトコピーと似ていますが、より精巧で効率的な方法でメディアのクローンが作成されます。この方法では、ハードドライブのスペースが64分割され、エラーが発生するとその領域がさらに分割されます。これにより、不良ブロックを無視しながら、正常なブロックのデータのクローンを確実に作成できます。エラーが発生しない場合は、先頭から末尾までストレートコピーとまったく同様に処理が行われます。
ほとんどのユーザーには、このデフォルトのセグメントコピーが適しています。ほとんどのエラーがメディアの先頭付近に集中していることが確実な場合は、リバースコピーの方法が役立ちます。
「カスタムファイルモジュールの管理」機能は、「ファイル」メニューから使用できます。この機能を使用すると、Data Rescueに対し、未知のファイルタイプについての情報をトレーニングすることができます。この機能には、「ファイルIQ」と「手動」の2つのモードがあります。ファイルIQモードでは、特定のファイルタイプの適切なサンプルファイルを入力する必要があります。これらのサンプルから、全てのファイルに適用できるパターンの検出が試みられます。ファイルIQは多くのファイルタイプで使用できますが、全てのタイプで動作するわけではありません。ただし、サンプルファイルで適切なパターンが検出されたかどうかが表示されるので、試してみる価値はあります。手動モードではこのパターンを直接入力して、より正確な情報を取得できます。手動モードを使用するには、プロフェッショナルライセンスをアクティベートする必要があります。
以下の場合にカスタムファイルモジュールの管理機能を選択します。
Data Rescueに新しいファイルタイプを追加するには:
Data RescueでファイルIQを利用するには、現在認識していない同じファイルタイプの適切なファイルを分析する必要があります。プログラムで過去に作成した古いファイルなどをサンプルとして使用できます。通常、ファイルモジュールを適切に作成するには、同じタイプのファイルを3つ以上参照する必要があります。ただし、2つのファイルで作成できる場合もあります。一般的に、ファイルIQに指定するサンプルファイルの数が多いほど、作成されるファイルモジュールの精度が高まります。サンプルファイルが手元にない場合は、このタイプのファイルを作成するのに使用するプログラムで同じタイプのファイルをいくつか作成してください。ただし、これらのファイルは、データが失われているハードドライブには保存しないでください。
「上級オプション」を選択すると、ファイルモジュールを詳細に定義できる追加のパラメーターが表示されます。
「詳細」タブには、ファイルタイプ、ファイル名生成方法、およびこのタイプのファイルが表示されるフォルダについて記述するいくつかのフィールドが含まれています。ファイルIQでサンプルファイルを指定している場合、ほとんどのフィールドが自動で入力されます。サンプルファイルのデータに基づいて、テンプレートファイル名、拡張子、フォルダ名、および最大ファイルサイズが入力されます。これらのフィールドでは、ファイルモジュールの以下の属性が定義されます。
「パターン」セクションでは、一致アルゴリズムを変更できます。「一致」ドロップダウンメニューでは、ファイルタイプの一致を判定する開始パターンをどの程度厳密に適用するかを指定します。デフォルトでは「ノーマル」が選択されており、基本となるビット比較によりファイルパターンが判定されます。スキャンで、ファイルタイプに一致しないファイルが多く検出される場合は、「一致」の選択を「タイト」に変更します。これにより、ファイルパターンでより多くのビットが比較され、より正確にファイルが検出されるようになり、表示される結果が絞り込まれます。スキャン結果に表示されるファイルが少なすぎる場合は、「一致」の選択を「ルース」に変更します。これにより、ファイルパターンでより少ないビットが比較され、より多くのスキャン結果が表示されます。
サンプルファイルに有用で一貫性のある終端パターンが存在するとData Rescueによって判断された場合、「終端のパターンを利用」を有効にすると終端パターンが使用されます。終端パターンを使用すると、不適切なデータが追加されることなく、正しいサイズでファイルを復旧できます。ただし、「終端のパターンを利用」オプションを有効にすると、スキャンの性能が大きく低下し、スキャンに長い時間がかかる可能性があります。「終端のパターンを利用」オプションのチェックボックスをオフにすると、スキャンで終端パターンは使用されません。
Data Rescueでは、現在、以前に保存された定義の編集はサポートされていません。「一致」の選択を変更するには、ファイルIQの定義を再作成して、異なる「一致」を選択して保存する必要があります。
「保存」をクリックすると、新しいファイルタイプがただちにData Rescueにインストールされ、それぞれのファイルを検索できるようになります。
サンプルファイルを追加した後の結果には、いくつかのケースがあります。このセクションでは、ファイルモジュール生成時に直面するいくつかのケースについて説明します。
サンプルファイルは、既存モジュールで復旧できることがあります。「既存モジュールで復旧可能」列にファイルモジュールが表示されている場合、ファイルモジュールを作成する必要がない可能性があります。つまり、追加したサンプルファイルは、Data Rescueで既に検出できる別のファイルモジュールに類似しています。スキャンを行うと、既にファイルを検出できる可能性がありますが、ファイルをプログラムで適切に開くためには、拡張子の変更が必要な場合があります。あるいは、ファイルモジュールを保存して既存のモジュールを置き換えることもできます。置き換えた後にハードドライブを新たにスキャンすると、ファイルが適切に検出されます。このようなケースのよくある例に、特定のカメラのRAW画像がTIFF画像として検出される場合があります。
ファイルIQでは、サンプルファイルの適切な開始パターンを検出できない場合があります。同じタイプのファイルでも、作成されるプログラムが異なると、同じ拡張子のファイルどうしで開始パターンが異なり、有効な結果が返されない場合があります。例えば、QuarkとFreeHandは、どちらもEPSファイルを作成します。これら両方のプログラムからサンプルを取得してファイルモジュールを作成すると、サンプルファイルの形式が異なるためにファイルIQで問題が報告される場合があります。このような場合は、一部のサンプルファイルを、同じタイプの別のファイルに置き換えてください。最適な結果を得るために、同じプログラムで作成したサンプルファイルを使用してください。また、できれば、検出したいファイルを生成したときと同じプログラムを使用してください。
ファイルIQでファイルモジュールを作成できないことがあります。ファイルモジュールを作成できない理由には、以下のようなものがあります。
「環境設定」メニューは、画面上部のメニューバーから利用できます。
「自動的に更新をチェック」を有効にすると、ソフトウェア起動時に、ダウンロードできる新しいバージョンのソフトウェアがあるかどうかが検出されます。
「利用情報を開発元と共有」を有効にすると、弊社がソフトウェアのユーザーエクスペリエンスを最適化できるように、Data Rescueの利用状況についての情報が提出されます。
「プレビュー」環境設定には、スキャン結果を参照する際のData Rescueのプレビュー機能の設定が用意されています。
「自動プレビューの最大ファイルサイズ」では、自動的にプレビューされるファイルの最大サイズを設定できます。デフォルトは10MBです。このサイズよりも大きいファイルは、手動で要求するまでプレビューが生成されません。
「クイックルックでプレビューをレンダリング」はmacOS専用の機能で、macOSに組み込まれているクイックルックエンジンを使用してプレビューを表示します。この機能は、デフォルトで有効になっています。無効にすると、代わりにData Rescueの基本的な組み込みのプレビュー機能が使用されます。このプレビュー機能は、Windowsで使用されるものと同じです。
「通知」環境設定では、スキャンまたは復旧が完了したときのメール通知受信のオプションを管理できます。通知を受信するメールアドレスを入力し、通知をトリガーするイベントとして「スキャン終了」および/または「復旧終了」チェックボックスをオンにします。また、オプションで、メールの件名にコンピュータの名前ではなくIPアドレスを含めるよう変更する場合は、「ローカルIPアドレスをマシン名の代わりに使用」チェックボックスをオンにします。このオプションは、複数のリカバリーワークステーションで作業を行うデータ復旧技術者に役立ちます。最後に、「テストメールの送付」ボタンをクリックして、入力したメールアドレスが正しいことを確認します。数分で、テストメールが送信されます。メールが送信されない場合は、スパムフォルダまたは迷惑メールフォルダを確認してください。
「スキャンエンジン」環境設定には、Data Rescueのスキャン処理を調整するための追加の設定が用意されています。多くの追加の設定がありますが、ほとんどの状況で、そしてほとんどのユーザーにとって、デフォルト値が適しています。そのため、通常はこれらの設定を変更する必要はありません。「スキャンエンジン」環境設定は、デフォルト設定では十分な結果を得られないような例外的な状況で、専門家がスキャンを柔軟に調整するためのものです。
「スキャンエンジン」環境設定は階層的に整理され、ツリー形式で表示されます。左側のウィンドウでツリーの特定の部分をハイライトすると、関連するプロパティと値が右側のウィンドウに表示されます。プロパティをハイライトすると、ウィンドウの右下隅の小さいテキストウィンドウに説明が表示されます。ブール値(オン/オフ)値のプロパティは、チェックボックスで表示されます。数値またはテキスト値のプロパティは、テキストフィールドで表示され、値を変更できます。プロパティが編集できない場合、灰色のフォント(薄い色)で表示されます。数値またはテキスト値を編集するには、現在の値をダブルクリックして、新しい値を入力します。
ファイルサイズを表すプロパティでは、「KB」、「MB」、または「GB」を使用して、サイズの新しい値を省略形で入力できます。例えば、2キロバイトのサイズを指定するには、「2048」または「2KB」と入力できます。
「スキャンエンジン」環境設定を利用する最も一般的な用途として、特定のファイルタイプの非常に大きいファイルを検出したい場合に、そのタイプの最大ファイルサイズを増やすことができます。例えば、ほとんどのビデオファイルタイプのデフォルトの最大サイズは10GBです。25GBのQuickTimeムービーを探している場合は、環境設定で、探している最大のファイルのサイズよりも最大ファイルサイズを大きくする必要があります。
「スキャンエンジン環境設定をリセット」を選択すると、全てのスキャンエンジンの環境設定がデフォルト設定に戻ります。この機能は、スキャンエンジンのいずれかの環境設定を変更した後に、デフォルトのコンフィギュレーションで実行したい場合に役立ちます。
以下のセクションでは、さまざまなスキャンエンジンの環境設定について説明します。
ディープスキャンで検出された再構築ファイルは、個々のファイルモジュールに基づいています。それぞれのファイルモジュールは、1種類のファイルを検出するために利用されます。ほとんどのファイルモジュールには、有効、最大ファイルサイズなど、数多くの共通の環境設定プロパティがあります。ファイルモジュールは、ファイルタイプに基づきカテゴリによってグループ化されています。各ファイルモジュールの一部のプロパティは、ツリーのカテゴリのレベルで指定することができます。カテゴリのレベルで指定すると、同じカテゴリの全てのファイルモジュールで同じ値を使用できるので便利です。個別のファイルモジュールで、カテゴリレベルの値を上書きすることもできます。
「有効」では、スキャン中にモジュールを有効にしてファイルを検索するかを指定します。このノードの「有効」の値はデフォルトでオンになっています。下位のレベルで上書きした場合を除いて、ツリーのこのポイントより下位のレベルの全てのファイルモジュールで有効になります。
「ファイル名の桁数」では、ファイルモジュールによって検出されたファイルの名前を生成する場合に、何桁の数字を使用するかを指定します。例えば、デフォルト設定の5の場合、ファイル名は「abc-00001」、「abc-00002」のように生成されます。この設定を3に変更すると、ファイル名は「abc-001」、「abc-002」のように生成されます。頭にゼロを付けることで、Finderで番号順にファイルが並ぶようになります。この値を0に設定すると、ファイル名の頭にゼロが付加されません。
「最大ファイルサイズ」では、特定のファイルを検出できる最大サイズを指定します。検出されたファイルのサイズがこの値を超えると、ファイルは無視されます。全てのファイルモジュールで最大ファイルサイズが実装されるわけではありません。
カテゴリレベルの環境設定は、「メール」、「文書」、「音声」などのファイルモジュールのカテゴリで構成されます。これらのカテゴリは、再構築ファイルの結果と同様に整理されます。再上位レベルのファイルモジュールの環境設定から継承された環境設定も表示されるので、これらの値を確認することができますが、編集することはできません(薄い色で表示されます)。
一部のカテゴリには、独自のプロパティが用意されています。例えば、「テキスト」カテゴリは、性能と結果に大きな影響があるため、デフォルトで無効になっています。ただし、他のファイルモジュールで復旧されない重要なテキスト文書をスキャンしたい場合は、「テキスト」カテゴリを有効にすることができます。
独自の環境設定の他の例として、ファイルの終端を適切に検出するための「テキスト」ファイルモジュール用の「最大連続不良文字数」や、「ビデオ」および「イメージ」用の「最小イメージサイズ」などがあります。
最下位レベルのサブカテゴリには、個別のファイルモジュールの環境設定が表示されます。緑色で表示されたプロパティは、ツリーの上位の値を使用している環境設定です。
「所有権の変更」では、復旧された全てのファイルについて、ファイルとフォルダの所有権をData Rescueを実行しているユーザーに変更します。このオプションは、元のハードドライブにファイルの所有権の問題が生じている場合に役立ちます。
「権限の昇格」では、選択された環境設定に基づき、復旧されたファイルの権限を「読み取りおよび書き込み」に変更します。
「最大ファイル/フォルダ数の環境設定」は、「見つかったファイル」の結果内の「孤児フォルダ」など、Data Rescueでスキャン中にカタログファイルを使用して独自のフォルダを作成する必要がある場合に使用されます。ファイル数がこの環境設定の値を超えると、新しいフォルダが作成されます。デフォルトは、フォルダあたり1000ファイルです。
Data Rescueでは、ドライブからの読み取りにかかる時間を分析することで、ドライブに障害がある可能性を検出できます。障害の可能性が検出されると、「ドライブ劣化の警告」ウィンドウが表示されます。
このウィンドウが表示されたときは、1つ以上のドライブでの読み取り速度が低下しており、ドライブの障害を示している可能性があります。この状態が続く場合、いくつかの選択肢があります。
現在のタスク(スキャン、復旧など)を停止して、クローン作成を実行します。クローンを作成することで、ドライブの内容を正常なドライブにコピーできます。その後、正常なドライブで安全にスキャンを実行し、復旧を行うことができます。
コンピュータからドライブを取り外し、電源をオフにして(該当する場合)、データ復旧業者に連絡します。
現在のタスクが完了するまで続行します(この方法はお勧めしません)。
警告: ドライブに障害が発生しているときに、長時間(数日単位など)スキャンを実行すると、ドライブが完全に動作しなくなる可能性があります。ドライブが完全に動作しなくなると、データ復旧業者に依頼しても全てのデータを復旧できなくなる危険性があります。
ドライブを選択して「無視」をクリックすると、アプリケーションを再起動するまでの間、そのドライブに対する警告が全て無視されます。
「詳細」を選択すると、セクタ(ブロック)のオフセット、およびそのセクタからの読み取りにかかった時間が一覧表示されます。これは、データ復旧技術者などの専門家に役立つ情報です。
障害が発生している可能性のあるドライブでさらにサポートが必要な場合は、「ハードウェアの問題が疑われるドライブ」のセクションを参照してください。
プロフェッショナルモードは、技術者や経験豊富なコンピュータユーザーが、複雑な復旧のシナリオにおいてデータを復旧するのに役立ちます。プロフェッショナルモードを有効にするには、「表示」 > 「プロフェッショナルモードに変更」に移動します。プロフェッショナルモードでは、全てのユーザーインターフェースを使用することができますが、このモードで復旧するには、プロフェッショナルライセンスを購入してアクティベートする必要があります。
「ドライブを16進で見る」、「ファイルを16進で見る」、および「表示」 > 「Hex Viewerでファイルを開く」を選択すると、読み取り専用の16進ビューアでドライブとファイルの生データが表示されます。16進ビューアには、いくつかの機能が用意されています。
「オフセットへ進む」を使用すると、バイトまたはセクタの値で特定のオフセットにすばやくジャンプできます。
「検索」を使用すると、生の16進値、またはASCII、UTF8、およびUTF16のテキストを検索できます。「前を検索」および「次を検索」を使用すると、検索結果間をジャンプできます。「検索をクリア」を使用すると、現在の検索結果がクリアされます。
「テンプレート」ドロップダウンには、人間が読み取れる形式で生データを表示するためのバイナリテンプレートが一覧表示されます。テンプレートは、Luaスクリプト言語を使用して記述されます。Data Rescueには組み込みのスクリプトがいくつか用意されていますが、アプリケーションデータディレクトリからカスタムのスクリプトを読み込むこともできます。macOSでは~/Library/Application Support/Prosoft Engineering, Inc./Data Rescue/Templates/、Windowsでは%APPDATA%\Prosoft Engineering, Inc.\Data Rescue\Templates\です。このディレクトリのファイルを変更した場合は、16進ビューアウィンドウの更新矢印アイコンをクリックして、ドロップダウンを再読み込みします。
例として、Data Rescueの「Master Boot Record」テンプレートのソースを以下に示します。
各テンプレートは、「template」関数で始める必要があります。template関数には、テンプレート名を渡します。「endian」関数で、「little(リトル)」または「big(ビッグ)」エンディアンを設定できます。
データ型用のサポートされている関数を以下に示します。
「beginSection」および「endSection」関数を使用すると、上記の例のようにグループを作成することができます。「beginSection」にセクション名を渡します。
「ドライブパラメーターの設定」機能を使用すると、スキャンの開始場所と終了場所を指定できます。この機能では、選択されたメディアのパラメーターを手動で設定できます。この機能は、ハードドライブのパーティションテーブルが消去されたか、または破損しているが、元のパーティションをシミュレートするためのファイルシステムおよびブロックサイズが既知の場合に役立ちます。ドライブパラメーターを手動で設定してこの機能を効果的に利用するためには、メディアの元の設定についての技術的な知識が必要です。
「リセット」ボタンを使用すると、メディアの元の設定に基づくデフォルト情報に値をリセットできます。
パラメーターが設定されたら、標準的な手順でハードドライブをスキャンできます。
Data Rescueのプロフェッショナルモードでは、スキャンデータの高度な管理が可能です。標準モードでは、一度に1つのスキャン結果のみが保存されます。プロフェッショナルモードでは、最大15のスキャン結果を保存できます。過去のスキャン結果を保存しておくと、それらのスキャン結果に戻って、追加のファイルを復旧することができます。ウィンドウの右上にあるスキャン一覧表に、利用可能なスキャンの一覧が表示されます。ここで、スキャンの削除、エクスポート、インポートを行うことができます。また、ドライブ指定を行い、スキャンに関連付けられているドライブを変更できます。削除操作には専用のボタンがありますが、他の操作を行うには、スキャン一覧表を右クリックして、コンテキストメニューを表示する必要があります。
スキャンをエクスポートすると、スキャンの結果を.drscanファイルに保存して、後で再度読み込むことができます。この機能は、特に、後で(あるいは同じ設定のコンピュータで)利用するためにスキャン結果をアーカイブし、スキャン結果が必要になるまでの間ディスクスペースを節約したい場合に役立ちます。また、別のマシンでスキャンを継続する必要がある場合にも使用できます。例えば、外付けハードドライブに障害が発生し、コンピュータでスキャンを開始したが、そのコンピュータを他の目的で使用する必要が生じたとします。この場合、ユーザーはスキャンファイルを別のデバイス(USBフラッシュドライブなど)に保存し、外付けハードドライブを別のコンピュータに接続して、スキャンファイルをその別のコンピュータのData Rescueでインポートできます。
前のセクションで説明したように、.drscanファイルからスキャンをインポートできます。インポートしたスキャンは、スキャン一覧表に一覧表示されます。インポートすると、スキャンを選択してスキャン結果を表示できます。
Data Rescueでは、完了した全てのスキャンがアーカイブされます。これらのスキャンは、数百MBから数GBのスペースをとる場合があります。スキャンが完了し、対象のドライブからデータの復旧が完了した後、Data Rescueから過去のスキャンを削除して、ハードドライブのそのスペースを再利用できます。スキャンの削除は、復旧処理が完了した後で行うことをお勧めします。スキャン結果を削除すると、さらに結果が必要になった場合にもう一度最初からスキャンを開始する必要があります。
「ドライブ指定」を使用すると、元のドライブの名前が変わったり、元のドライブが誤って検出された場合に、過去のスキャン結果のソースドライブを選択しなおすことができます。Data Rescueでは、スキャンに対して自動的なドライブの割り当てが試みられますが、さまざまな要因により、常に正しくドライブが再割り当てされるとはかぎりません。そのため、ドライブ指定機能が必要になります。また、ドライブをスキャンした後、スキャンした元のドライブを再利用するためにドライブのデータのクローンを大きなドライブに作成した場合に、既存のスキャンを新しくクローンを作成したドライブで再利用するときにもこの機能を使用できます。
この機能を選択すると、接続されたドライブの一覧が表示され、そこからソースとしていずれかのドライブを選択できます。正しいメディアを選択したら、結果から復旧処理を続行できます。
「バーチャルRAID追加」を使用すると、物理RAIDコンフィギュレーションをシミュレートできます。この機能は、RAIDコンフィギュレーションをマウントできない場合や、RAIDコンフィギュレーションが単一ボリュームとして認識されない場合に役立ちます。バーチャルRAID追加機能では、RAIDセットの回復または修復は試みられません。代わりに、Data RescueでデータをスキャンするためにRAIDセットが構成されます。バーチャルRAID追加機能ではハードドライブにデータは書き込まれず、ハードドライブの元の状態が維持されます。この機能は、RAIDコンフィギュレーションのシミュレートのみを目的としています。
表示されたウィンドウの「利用可能なデバイス」のリストに、Data Rescueがアクセスできる全てのドライブが表示されます。1つ以上のドライブを選択し、「追加」をクリックして、「RAIDメンバー」リストに追加します。ドライブをリストに追加した後、「削除」ボタンをクリックして削除したり、「上方移動」ボタンおよび「下方移動」ボタンをクリックして位置を変更したりできます。
「コンフィギュレーション」セクションで、RAIDの「タイプ」および「ストライプサイズ」(該当する場合)を選択できます。Data Rescueは2種類の基本的なRAIDをサポートしています。以下では、これらについて簡単に説明します。
RAID 0 - RAIDセットからデータがシーケンシャルに読み取られる場合、ストライプサイズのデータが1つ目の構成要素のドライブから読み取られ、次のストライプサイズのデータが2つ目の構成要素のドライブから読み取られるというように、ラウンドロビン方式でデータが読み取られます。
JBOD - これは正式なRAIDレベルではありませんが、複数のハードドライブを連結して1つの大きなドライブとして使用することができます。RAIDセットからデータがシーケンシャルに読み取られる場合、1つ目の構成要素のドライブ全体からデータが読み取られ、次に2つ目の構成要素のドライブ全体からデータが読み取られるというように、最後の構成要素のドライブに達するまでデータが読み取られます。
Data Rescueでは、新たに「自動検出」ボタンが用意されています。このボタンをクリックすると、サポートされている各RAIDタイプおよび一般的なストライプサイズ(該当する場合)が列挙され、各コンフィギュレーションを使用してクイックスキャンが実施されます。スキャンでファイルが見つかった場合、そのときのコンフィギュレーション状態が保存されます。完了すると、検出された状態の一覧が表示され、結果を選択することができます。
RAIDセットの追加が終わったら、選択してデータをスキャンすることができます。ドライブが正しい順序で並べられていないと、データを正しく開けないことがあります。
プロフェッショナルモードでは、「復旧」ボタンを押した場合に、標準モードよりも高度な機能が用意されています。
プロフェッショナルモードで「表示」メニューから「完全抹消」ツールを使用すると、選択したドライブのデータを簡単に消去できます。このツールは、指定されたパターン、またはランダムなパターンを使用して、各セクタを上書きします。パターンは、16進値、数値、および文字として入力できます。例えば、「\xAB」は16進で0xABに相当します。完全抹消ツールでは、ドライブのフォーマットを行ってファイルシステムを初期化する処理は行われません。この処理は、オペレーティングシステムのドライブユーティリティを使用して行う必要があります。ドライブ全体が上書きされ、既存の全てのボリュームが失われますので注意してください。
「セクタ番号」ツールは、RAIDに類似したデバイスでドライブの順序を推定するのに役立つシンプルなツールです。オペレーティングシステムによって認識されるドライブの各セクタのデータとして、そのセクタの番号が書き込まれます。例えば、セクタ0では、ASCIIの「0」の後に511バイトのNULが書き込まれます。セクタ1でも同様に「1」が書き込まれます。書き込みが終わったら(あるいは制限に達するまで十分なデータが書き込まれたら)、デバイスをコンピュータから取り外し、個別の各ドライブメンバーを調査して、番号のシーケンスの開始位置と終了位置を判断できます。このツールでは、完全抹消ツールと同様に、書き込みの対象となるセクタが完全に上書きされて、データが失われる可能性があります。
「アロケーションブロックレイアウト」は、ディープスキャンを行い、「見つかったファイル」の結果に表示されたファイルを復旧後に適切に開けない場合に使用できます。最初に復旧されたファイルがいずれも開けない場合、この機能を選択すると、ファイル検出方法を修正できるオプションが表示されます。
Data Rescueは、スキャン中に、適切なアロケーションブロックレイアウトの設定をいくつか特定します。「ブロックサイズ」は、アロケーションブロックのバイト数です。「オフセット」は、メディアの先頭から、ファイルシステムの先頭までのバイト数(16進表記)です。
最初に選ばれるのは、最適な結果を得ることができるとData Rescueで判断されたデフォルトの選択肢です。ファイルが適切に復旧されない場合は、他の選択肢を順番に試します。
ファイルの復旧で最適なアロケーションブロックレイアウトを見つけるには:
スキャンしたドライブに複数のパーティションがある場合や、ディスクに古いファイルシステムが残っている場合は、必要なアロケーションブロックレイアウトがファイルによって異なることがあります。
プロフェッショナルモードでは、標準モードと同様にスキャンを取消すことができます。ただし、ディープスキャンでは「早めに終了」オプションを追加で利用できます。「早めに終了」オプションを選択すると、Data Resuceの現在のスキャンを強制的に終了させ、その時点までのスキャン結果を表示できます。このオプションは、不良ブロックや読み取りレートの低下によって、ドライブのスキャンで問題が生じている場合に役立ちます。「早めに終了」オプションでは、Data Rescueのスキャン処理の第1段階のみが終了されます。スキャン処理の後続の2つの段階は引き続き実行され、結果が表示されます。スキャン結果の処理が終わるまでお待ちください。
この章では、トラブルシューティングに関するよくある質問と、その解決策または回避策について説明します。記載されている説明を参照しても問題が解決できない場合は、弊社サポートの技術サポートまでお問い合わせください。
正規化が完了していない可能性がございます。
インストールした際、メインメニューのヘルプから「登録」をクリックすると表示される「正規化コードを入力する」を選択してください。
正規化コードとお持ちのメールアドレスをご入力いただき、認証コードを取得します。
認証コードを入力いただくと、正規化が完了し復旧作業を開始できます。
こちらでご利用の流れについて詳細を記載しておりますのでご確認ください。Windows版はこちらからお願いします。
フリーズしているように見える場合、実際はディスクの問題によって読み取りレートが低下していることがほとんどです。読み取りで問題が生じているディスク領域が出現すると、Data Rescueがフリーズしたように見えるかもしれませんが、実際は動作が非常に遅くなっているだけです。フリーズしたと思われる場合は、進行状況の表示内容(ブロック番号など)を確認してください。その後、30分程度たってから、まったく進んでいないかどうかを再度確認してください。処理が進行している場合は、ディスクの読み取りで問題が生じており、動作が遅くなっている可能性があります。上記を確認しても問題が解決できない場合は、ディスクドライブに接続されているケーブルが適切に取り付けられていることを確認し、コンピュータに接続されている不要なデバイスを取り外すか、またはそれらのデバイスの電源をオフにしてください。
Data Rescueを起動し、破損しているボリュームのあるドライブを接続した場合、Data Rescueで自動的に認識できないことがあります。「ファイル」 > 「ドライブリストのリフレッシュ」メニュー項目を試してください。それでも探しているボリュームが表示されない場合、Data Rescueでボリュームの正しい名前を見つけることができない可能性があります。その場合、ボリューム名として「不明」のような他の名前が表示されていることがあります。あるいは、デバイスは認識しているが、デバイス上のボリューム構造を認識できないことがあります。その場合は、ボリュームではなく、デバイス名を選択してスキャンする必要があります。
ドライブが故障しており、コンピュータがドライブとまったく通信できなくなっている可能性もあります。この場合は、デバイス名も表示されません。このような場合、Data Rescueでデバイスをスキャンすることはできません。デバイス名も表示されない場合は、以下の操作のいずれかまたは全てを試し、デバイスが認識されるかどうか確認してください。
1)ドライブのケーブルおよび電源をもう一度確認します。
2)ドライブをいったん取り外して再度取り付け、電源を入れなおします。
3)コンピュータを再起動します。また、念のため、ディスクユーティリティ(macOS)またはディスクの管理(Windows)を使用してボリューム/ドライブを探し、Data Rescueソフトウェア自体に問題がないことを確認してください。これらのツールで表示される場合は、Data Rescueでも表示されるはずです。これらのツールで表示されない場合は、Data Rescueでも表示できません。
使われなくなったカタログエントリがボリュームに含まれていることがあります。同じ名前の2つのカタログエントリが見つかった場合、Data Rescueでは、それら2つのエントリが同じデータを参照しているかどうかがまず確認されます。同じデータを参照している場合、それらのアイテムは「真の重複」と呼ばれ、一方のみが保持されて、他方は自動的に削除されます。2つのエントリが異なるデータを参照している場合は、どちらが正しいエントリかを判断することができないので、それらが同じ名前で同じディレクトリ内にある場合でも両方が保持されます。どちらが正しいエントリかを判断するには、日付とファイルの内容を確認してください。
これにはいくつかの理由が考えられます。以下では、これらの理由について説明します。
ディープスキャンを実行すると、Data Rescueでは2つの異なるアルゴリズムを使用してファイルが検索されます。これら別々のアルゴリズムによって、「見つかったファイル」と「再構築ファイル」の両方のフォルダに1回ずつ同じファイルが見つかることがあります。Data Rescueでは、「見つかったファイル」に対応するファイルがある場合に可能な限り「再構築ファイル」からそのファイルを削除する処理が行われますが、全てのファイルを削除できるわけではありません。そのため、全てのファイルを復旧すると、必要なスペースの合計サイズが、元のメディアのサイズを超えることがあります。
見つかったファイルのサイズが予想よりも大きくなる2つ目の理由として、誤って異常にサイズの大きいファイルが含まれていることが考えられます。メディアのスキャンでは、しばしば不良なファイルやカタログエントリが見つかります。Data Rescueでは、このような不良エントリの大部分を除去することができますが、一部除去できないものが残ります。そして、残った不良エントリが、復旧リストに誤って大きなサイズで表示されます。このような大きなファイルは、特定のサイズよりも大きいファイルを検索すると、簡単に見つけることができます。これらのファイルを復旧から除外するには、最上位レベルのフォルダのチェックボックスをオンにして全てをマークし、誤って大きなサイズになっていると思われるファイルを検索して、チェックをオフにします。
大きなドライブをスキャンすると、数十万個から数百万個におよぶファイルやフォルダが見つかることがあります。復旧リストのマーク用チェックボックスをクリックして、ファイルを復旧するかどうかのマークのオン/オフを切り替えた場合、特に最上位レベルのフォルダでは、下位のファイルやフォルダを再帰的に処理して、それらのマークのオン/オフを個別に切り替える必要が生じます。処理にかかる時間は、見つかったファイルの数に比例します。
RAIDを使用すると、RAIDを構成する複数のドライブが、論理的に単一の複合ドライブであるかのように動作します。RAIDドライブまたはファイルシステムが正常で、システムに単一の論理ドライブとして表示される場合、Data Rescueでもその複合ドライブをスキャンして、ファイルを復旧することができます。
RAIDを構成する複数のドライブが、システムで単一の複合ドライブとして認識されない場合、Data Rescueでどのように処理できるかは、ドライブのRAID構成の種類によって異なります。RAIDでドライブのミラーリングを行っている場合(それぞれのファイルが分割されずに各ミラードライブに保存されている場合)、構成要素のドライブでディープスキャンを行い、ファイルを復旧することができます。
RAIDがRAID 0またはJBODとして構成されており、プロフェッショナルライセンスを購入済みの場合は、プロフェッショナルモードに切り替え、「バーチャルRAID追加」機能を使用して、RAIDをシミュレートおよびスキャンすることができます。バーチャルRAIDを追加しなくても複合RAIDデバイスが認識される場合は、バーチャルRAIDを作成してスキャンするのではなく、認識されているデバイスをスキャンしてください。
「再構築ファイル」または「見つかったファイル」のいずれのフォルダから復旧したファイルかによって回答が異なります。
カタログによって復旧されたファイル(「見つかったファイル」フォルダ): 復旧されたカタログファイルのうち少数のファイルが開けないことはよくあります。しかし、多くのファイルがうまく開けない場合、正しくないアロケーションブロックレイアウトの設定を使用して復旧されたことが考えられます。いくつかのファイルをテストファイルとして選び、異なるアロケーションブロックレイアウトを選択して復旧してみてください。これらのファイルがうまく開けるようになれば、そのときに使用したアロケーションブロックレイアウトの設定を使用して、復旧をやり直します。
コンテンツによって復旧されたファイル(「再構築ファイル」フォルダ): この場合も、少数のファイルが開けないことはよくあります。元のファイルがフラグメント化されている場合(ディスク上の連続したブロックに保存されていない場合)、コンテンツによって適切に復旧することができません。通常、ユーザーのディスク上のほとんどのファイルはフラグメント化されません。一般的なファイルのフラグメント化率はわずか数パーセントです。注意: 「再構築ファイル」フォルダのファイルを復旧する場合、アロケーションブロックレイアウトの設定は関係ありません。
HFS+ファイルシステムを使用するmacOS、およびNTFSファイルシステムを使用するWindowsでファイルを削除すると、通常、システムによってファイルの名前とフォルダ情報が消去されるので、復旧できなくなります。ただし、ほとんどの場合、ファイルの最も重要な部分であるコンテンツは、ディスク上に残されています。ファイルをコンテンツのみによって検出することは、ディスク上の数十億バイトにもおよぶ全てのデータの中からそれらのコンテンツを認識するアルゴリズムが必要になるので、一般的には難しい作業となります。ディープスキャンでは、ファイルパターンに基づき150を超える主要なファイルタイプを検出できます。
技術的には、Data Rescueのコンテンツスキャンは、標準的なデータファイルの検出に適しています。
macOSでは、一部のファイルが複数のファイルのコレクションに含まれていることがあります。このコレクションはバンドルと呼ばれ、1つのファイルのように扱われます。コンテンツスキャンによってバンドルの個別の構成要素を復旧することは可能ですが、Data Rescueではこれらの各構成要素を自動的にバンドルに関連付けることはできません。
また、コンテンツによる復旧のもう1つの要件として、ファイルのデータがフラグメント化されていないことが必要になります。つまり、ファイルの先頭から終端まで、メディア上の連続した場所に保存されていることが必要です。幸いなことに、ほとんどのファイルはディスク上の連続した領域に保存されています。オペレーティングシステムでは、可能な限りフラグメント化されていない状態でファイルが保存されます。ただし、少数のファイルはフラグメント化されている場合があり、これらはコンテンツによる検出で適切に復旧されません。
重要: ファイルが失われた後、Data Rescueでスキャンする前に、誤ってデフラグメンテーションユーティリティ(あるいはその他ディスクの内容を変更するプログラム)を使用しないでください。このようなプログラムを使用すると、ファイルを復旧できる確率が低くなります。
注意: 上記の制限は、コンテンツによって検出されるファイルにのみ適用されます。カタログエントリによって検出されるファイルでは、元のバンドルおよびフォークを適切に復旧できる可能性があり、またフラグメント化は問題となりません。
Data Rescueの「環境設定」メニューでファイルモジュールのツリーを参照すると、コンテンツで復旧できるファイルタイプのリストを確認できます。このリストには、継続的にファイルタイプが追加されます。コンテンツで復旧可能なファイルタイプの最新の一覧については、「リリースノート」を参照してください。
デフォルトでサポートされていないファイルタイプの場合、Data RescueのファイルIQ機能を使用すると、サンプルファイルを分析して、探しているファイルの検出に役立つファイルモジュールを生成できることがあります。
アロケーションブロック:ボリュームのファイルスペース内にある、ファイルデータのブロックです。アロケーションブロックのサイズは同一ボリューム内では均一ですが、異なるボリュームではアロケーションブロックのサイズが異なる場合があります。このサイズは常に512バイトの倍数となっており、アロケーションブロックの境界は常に論理ブロックとそろっています。
クリエータタイプ: Macの全てのファイルには、ファイルのクリエータを指定する4文字のコードが関連付けられています。通常、クリエータは、最初にファイルを作成したアプリケーションです。このコードはユーザーに対しては表示されませんが、ファイルシステムでさまざまな用途に使用されます。例えば、ファイルタイプとともに、そのファイルで表示するアイコンを特定するために使用されます。また、文書をダブルクリックすると、その文書と同じクリエータコードを持つアプリケーションで文書が開かれます。
ファイルタイプ: Macの全てのファイルには、ファイルのタイプを指定する4文字のコードが関連付けられています(例えば、「TEXT」はテキストファイルを、「APPL」はアプリケーションを示します)。他の多くのオペレーティングシステムでは、ファイルタイプはファイル名の一部として含まれます。通常、ピリオドに続く3文字のコードとして表されます(例えば、myfile.txtやletter.doc)。Macでは、このコードはユーザーに対しては表示されませんが、ファイルの種類を特定するために使用されます。ファイルタイプとクリエータタイプ(上記参照)を使用して、ファイルで表示するアイコンが特定されます。
HFS、HFS+: これは、「Hierarchical File System」および「Hierarchical File System - Plus」を表しています。これらはMac OSコンピュータ向けのApple独自のファイルシステムレイアウトの名称です。新しいHFS+システムは、古いHFSアーキテクチャと比べて、より大きなファイルおよびディスクの容量に対応しており、パフォーマンスも向上しています。HFS+は、HFSの後継ファイルシステムとしてAppleの8.1オペレーティングシステムでリリースされました。Classic Mac OSの8.1からmacOS 10.xまでの全てのMac OSバージョンではHFSとHFS+の両方をサポートしていますが、macOS 10.12 Sierra以降はHFSボリュームは読み取り専用となっています。
孤児: 孤児ファイルまたはフォルダとは、Data Rescueがカタログエントリを検出したが、親のカタログフォルダが見つからないファイルやフォルダを指します。このようなアイテムは、Data Rescueのスキャン結果の「孤児フォルダ」に表示されます。
物理ブロック:物理デバイス上の、512バイトまたは4,096バイトの情報ブロックです。物理ブロックはゼロ位置から始まるので、物理ブロック#0は、通常は物理デバイスのパーティションマップの最初のブロックとなります。
リモートボリューム: リモートボリュームとは、コンピュータに直接接続されていないボリュームです。通常、リモートボリュームはファイルサーバーです。コンピュータがコンピュータネットワーク(社内ネットワークなど)に接続されていない場合、通常は、リモートボリュームにはアクセスできません。
Data Rescueは、ファイルシステム構造内で検出できるものであれば、任意のファイルタイプをサポートできます。このようなファイルは、復旧リストの「見つかったファイル」フォルダに表示されます。削除されているファイルの場合、ディープスキャンを実行することで、コンテンツによって多くのタイプのファイルを検出することができます。このようなファイルは、復旧リストの「再構築ファイル」フォルダに表示されます。以下に、再構築ファイルでサポートされているファイルタイプのリストを示します。以下のリストに記載されていないファイルタイプでも、ファイルIQを使用すると多くの場合ファイルを復旧することができます。ファイルIQでは、ユーザーが提供するサンプルファイルを使用して、Data Rescueにそのタイプについての情報を学習させることができます。
イメージ:
動画:
音声:
メール:
文書:
テキスト:
アーカイブ:
その他:
バージョン 6.0.2 (2020 年 9 月 30 日)
バージョン 6.0.1 (2020 年 8 月 6 日)
Version 6.0.0
●「Data Rescue」、「Drive Genius」はProsoft Engineering, Inc(米国)の登録商標です。
「Data Rescue」、「Drive Genius」の著作権はProsoft Engineering, Inc(米国)が有してます。
「Data Rescue」日本語版、「Drive Genius」日本語版の著作権はファンクション株式会社が有してます。
●製品の仕様およびパッケージ内容は、予告なく変更することがありますので、ご了承ください。